オリジナル扇子が出来るまで(扇子製作工程)

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扇子の制作工程をご紹介します。
弊社の扇子は全商品手作りです。扇子職人は技術の継承を行いながら、力を合わせ、優れた扇子を生み出すモノづくりの精神を持っています。

目次

扇骨加工

胴切り(どうぎり)・割竹(わりたけ)

竹の節を取り除いて同寸に切る作業のことを「胴切り(どうぎり)」と言います。

胴切りした竹をナタで縦に割り、扇の幅に薄く更に割っていきます。

 

アク抜き

割竹で金一な幅・長さに割られた竹を釜で茹でてアクを抜きます。

アクを抜くことで色付けがしやすくなります。

 

 

せん引

割竹を扇子に必要な薄さまで削ぎます

 

 

 

目もみ

要を通す穴をあける作業。

ズレてしまうと扇が綺麗に開かないので、慎重に作業を行います。

 

あてつけ

要の穴に長い串を通して、何千枚もまとめ、板のようにします。

湿らせたその骨の側面を削っていき、それぞれの扇骨の形に成形していきます。

 

白干し

天日にさらし、砂利の上で扇骨を乾燥させていきます。

天日にさらすことで紫外線を当て殺菌もしています。

この光景は多く知られていると思います。

磨き

乾燥させた扇骨をバフかけして磨きます。

この作業により扇骨の側面は綺麗に仕上がります。

 

染め・塗り

磨き上げられた扇骨に色を付けます。

「染め」は扇骨を釜で茹でて、そこに染料を入れます。

「塗り」はハケを使い、扇骨に色を塗っていきます。

末削(すえすき)

仲骨の地紙に差し込む部分を細く、薄く削ります。

仕上がった先端は紙のように細く薄く、柔らかくなっています。

 

要打ち

親骨に仲骨を挟み、目もみであけられた穴に要を差し込み打ちます。

これで扇骨は完成です。

 

地紙加工

紙合わせ

芯紙(しんがみ)といわれる極めて薄い和紙を中心にして両側に皮紙と呼ばれる和紙を貼り合わせます。

後の工程で芯紙が二つに分かれその隙間に扇骨が入ります。

また、扇子に用いる紙は地紙と呼びます。

 

乾燥・裁断

「紙合わせ」された紙を波打たないように乾燥させます。
紙を何枚かにまとめ、扇面の形に裁断をして完成となります。

仕上げ加工

 

中骨切り・糊付け

「中骨」の長さを地紙にあわせて、先切りして揃えてから糊を塗ります。

この時に、糊に香料を混ぜると扇子から香りがするように感じられるのです。

 

中附け(なかづけ)

糊のついた中骨を地吹きで広がった穴へと差し込んでいきます。

 

 

こなし

糊によってふくらんだ地紙を整えるために木の棒を使って、たたんだ状態の扇子の側面を叩きます。叩く木の棒は、扇子によって使い分けます(舞扇子や、夏扇子など)

万力掛け

厚手の地紙の扇子は、板で地紙部分をはさみ、重しをかけます。

矯め(ため)

親骨を火であたため、上の部分がしっかりと閉じるように内側に曲げます。

先つみ

曲げた親骨の先端の余分な部分を刃で切り落とします。

親あて

親骨に糊をつけて、地紙を接着します。

セメ(帯)をつけて、扇子の完成となります。

 

 

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